セルフケア

あなたの肩こり、本当は首こり!?

肩こり・首こり

あなたの肩こり、本当は首こり!?

渡辺佳子総院長が、NHKテレビ『あさイチ』で「首こり」をテーマとするコーナーに出演いたしました(2012年12月11日)。番組では伝えきれなかった「首こり」について、インタビュー形式で記事をアップいたします。ぜひ、ご一読ください。

あなたの肩こり、本当は首こり!?

1.肩こりの9割が、実は「首こり」! 

――今、テレビや雑誌で「首こり」が話題になっていますね。渡辺総院長は数々のご著書の中で「首こり」のことを書かれていますが、改めて「首こり」についてご説明いただけますか?

私の治療院に来られる方の中には「肩こりがつらい」という悩みが多いのですが、実は肩こりの9割は「首こり」なんですね。 体のいろいろな部分にたまった「こり」を何年も放置しておくと、最終的には「首こり」としてあらわれてきます。 首は、リンパや経絡、血管といった大切な器官が集中する場所です。ここにこりがたまると、体内の老廃物を運ぶリンパの働きが悪くなり、むくみや代謝不良が起こりやすくなります。

―― 「首こり」は、肩こりとは違うのですか?

首の付け根部分の「こり」を肩こりと間違えてしまう方が多いのですが、肩のマッサージを続けても改善されない場合は「首こり」の可能性が大きいです。  最近では、こりが首の側面にあらわれる方が増えています。首の左右に出る「首こり」は、肩こりと同じ治療では治すことができません。「首こり」を改善するためには、「首こり」に効果のある治療方法を選ぶことが大切です。

―― 「首こり」をそのままにしておくと、どうなるのですか?

 「首こり」は、頭痛やめまい、眼精疲労の原因になります。放置すると、太りやすくなったり、顔が大きくなったりする原因にもなります。さらに症状がひどくなると、生きる気力をなくす方もいらっしゃいます。 私の治療院にも、うつ症状で精神科の薬を何種類も飲んでいて、体を動かすことさえできない方が来院されたことがありますが、この方もひどい「首こり」の持ち主でした。セカンドオピニオンに沿って精神科の薬を減らすとともに、「首こり」改善の為の施術を続けたところ、うつ症状が次第に改善され、休んでいた仕事にも復帰できるようになりました。体もスッキリやせて、とても美しくなられたんですよ。

2.「首こり」は、セルフケアで改善できる!

―― 「首こり」に気づいたら、どうすればいいのでしょうか?

「首こり」改善に役立つリンパマッサージがおすすめです。自分で簡単にできますから、毎日続けてみてください。お風呂上りや湯船の中など、体が温まった状態で行なうと、より効果が高まります。  その時に気をつけていただきたいのは、マッサージは「脚」から始めるということです。

―― えっ?「首」からではなく「脚」から、ですか?

首がこっている方は、手足や全身の冷えがひどく、体内の循環が悪くなっている場合が多いんです。そういう方がいきなり首のマッサージから始めると、頭だけ循環がよくなって、のぼせてしまうことがあります。かならず脚からマッサージを始め、体全体の循環をよくしてから、首のマッサージをするようにしてください。

―― ではマッサージの説明をお願いします。

【ステップ1】 足のマッサージ
椅子に座り、膝の裏に両手の4本の指を当て、指先を意識しながら押します。手に強い力を入れる必要はありません。ほどよい力で押せば、リンパ節をほぐすことができます。5秒かけて徐々に圧をかけながら押し、5秒止め、また5秒かけてゆっくりと圧を抜くように戻す。これを1分間ほど繰り返してください。また足首から膝にかけて、4本の指をすべらせるように1分間ほどさすります。

足のマッサージ

【ステップ2】 脇と鎖骨のリンパ節のマッサージ
両手を交差させて、脇の下に4本の指を入れ、持ち上げるようにして、1分間くらいリンパ節をほぐします。つぎに鎖骨の下を、胸の中心から脇の下にかけて流すように両手の4本の指で1分間くらいマッサージします。鎖骨の上にもリンパ節があるので、両手の4本の指で肩の後ろ側から鎖骨に向けて1分間やさしくほぐします。無理な力を入れず、手の重みを置いてずらすようにマッサージしてください。

脇と鎖骨のリンパ節のマッサージ

【ステップ3】 首のマッサージ
まず、片方の手を同じ側の首の側面に当てて、頭の重みで押すように首を横に倒していきます。5秒で倒し、5秒止めて、5秒で戻す、を左右1分間ほど繰り返してください。次は、耳の付け根から鎖骨の中心に向かって、4本指をぴったり付けてさすりおろしてください。両手を交差させて左側は右手、右側は左手でさすると、より密着感が高まります。ゆっくりした動きで、左右1分間ほど続けてください。

首のマッサージ

―― マッサージをする時の注意はありますか?

「首こり」のマッサージ法としては、「押す」「もむ」ではなく「さする」「なでる」という感覚で、力を入れすぎないように気をつけて。また、こりと間違えて骨を強く押したりすると、骨を痛める危険がありますから、くれぐれも注意してください。セルフケアとしての リンパマッサージ は気軽にできて、効果もあり、日々のケアとしてとてもすばらしいケア方法ですが、大きな病気が潜んでいる場合や、無理な状況で、過度の期待を持って、行い続けると、大きな病気の早期発見を遅らせてしまうこともあります。 リンパマッサージ を始める前に、以下の項目に当てはまらないか、確認してください。また日々のケアを行いながら、常に身体と対話しながら行うようにしましょう。症状が治らない、より強く症状が現れているなど変化があれば、すすんで医療機関の受診をしてください。

1 重傷疾患のある方は、かかりつけの医師と相談しながら行ってください。
2 病気や発熱時は控えてください。
3 皮膚に傷やケガ、湿疹などがある場合には患部に触れないように注意して行いましょう。
4 妊娠の可能性のある場合や妊娠初期は控えましょう(妊婦さん用の処方のものは可能です。)
5 リンパマッサージ を行う際は、マッサージを行いたい部分と手を清潔にして行いましょう。
6 肌質や体質にあったオイルやジェルを使用すると効果的です。
7 食後2時間以内や、飲酒後は控えましょう。
8 リンパマッサージ中やケア終了後には、必ず十分な水分を補給しましょう。
9 体の異常や違和感を感じたときは、すぐに専門家に相談しましょう。

3. リンパマッサージと心のケアで「首こり」を防ぐ!

―― 「首こり」を予防する方法はありますか?

ひとつは、先ほどご紹介した「首こり」解消のためのリンパマッサージでセルフケアを続けること。一日短時間で手軽にできますし、終わったあとは体がポカポカして気持ちがいいですよ。  もうひとつは、過剰なストレスを減らすこと。首は脳に近い場所にあるので、脳のストレスの影響を受けやすいんです。不満をためこんだり、考え込んだりしてばかりでは、いつまでたっても「首こり」を解消することはできません。

「首こり」を予防する方法はありますか?

―― 体だけでなく、心のセルフケアも必要なんですね。

私が患者様にお伝えしているコツは「自分を客観的に見る」「悩むことを減らす」ということ。考え方や行動のクセ、生活習慣を見直すだけで、かなりのストレスがなくなります。 患者様の中には、口グセを変えただけでストレスが解消し、「首こり」までよくなった方もいらっしゃいます。 「首こり」のない体を手に入れるには、素直でストレスをためにくい心を育てることも大切なのです。